実はお手入れよりもチェックが大事!今日からでも実践できる犬の耳掃除のやり方を解説
お宅のワンちゃん、耳掃除してますか?
「時間が無くて・・・」
なんてケアを怠っていると、知らず知らずの内に炎症や何らかの疾患を患っているかもしれませんよ。
でも大丈夫です。
耳掃除は実はとても簡単で、場合によってはチェックだけで十分なので、初めての方でもすぐに実践できます。
ワンちゃんの耳の状態をチェックしつつ、順や注意点に気を付けて、早速、今日からでも始めてみましょう。
目次
- 耳掃除の必要性
- 耳垢は雑菌の温床
- 耳垢は雑菌の温床
- たれ耳犬種は要注意。普段見え難いからこそチェックを
- 今すぐできる犬の耳掃除の手順と注意点
- 必要な道具
- 手順解説
- 注意点
- 犬の耳の状態に関する3つのチェック項目
- 犬の耳のお手入れは習慣づけておくのが大事
耳掃除の必要性
耳垢は雑菌の温床
耳垢が溜まってしまうと、ノミ・ダニ・雑菌が繁殖し、炎症に繋がります。
だからといって過度な耳掃除を行う必要はありません。
基本的にチェックを行い、汚れていたら耳掃除をするという流れなので、耳掃除は定期的に必ず行わなければならないものではなく、汚れがあった場合にするものです。
犬の耳には自浄作用がある
犬は頭をブルブルと振ることで、耳の中の汚れを自力で外に出しています。
この時にほとんどの汚れが外に出てくれますが、体が弱まっていたり、骨の異常から上手く頭を振ることができない場合があります。
汚れが出やすい子も同様で、そういった場合には、適宜耳掃除をしなければなりません。
たれ耳犬種は要注意。普段見え難いからこそチェックを
犬の耳には、
・垂れ耳
・半立ち耳
・立ち耳
の3種類があります。
この中で特に気を付けなければならないのは、垂れ耳と半立ち耳の子で、普段耳の中が見え辛い分、耳の異常を逃しがちです。
立ち耳の子が楽というわけでもなく、基本的に犬種問わず2週間程度のチェックを行う必要があります。
今すぐできる犬の耳掃除の手順と注意点
耳掃除において重要な点は、
・2つの道具
・いくつかの注意点
これだけです。
特に難しいことはありませんので、道具の用意さえあれば初心者でも問題なくできますよ。
必要な道具
・イヤークリーナー
・コットン(化粧用のコットンで代用可)
まずは、この2点が揃っていることを確認してください。
イヤークリーナーに関しては、代用はおすすめしません。
必ず犬用の商品を使用してください。
手順解説
耳掃除の流れは、以下のようになります。
1.斜め後ろ45℃辺りを立ち位置にする
2.耳を1cm程度持ち上げる
3.クリーナーを適量流す
4.耳の付け根(耳道)を軽く揉み込む
5.耳の外側にコットンを置く
それぞれポイントがあるので、詳しく解説します。
1.斜め後ろ45℃辺りを立ち位置にする
正面からだと犬は身構えてしまい、上手く行きません。
因みに、斜め後ろ45℃は、耳掃除に限らずお手入れをする際などで基本的な立ち位置となります。
必ずこの角度が正しいという訳ではなく、あくまで標準的な立ち位置なので、真正面から出なければ、やりやすい位置からでも大丈夫です。
2.耳を1cm程度持ち上げる
耳を持つ手は、耳を包み込むような感じで根元の辺りを掴むのがベスト。
最悪、中が確認できれば問題ないのですが、暴れた際に耳を強く引っ張ってしまう恐れがありますので、必要以上に力を込めないように注意してください。
3.クリーナーを適量流す
クリーナーの水面が僅かに見えるぐらいが適量になっています。
耳の中に直接クリーナーを流してしまうと、驚いてしまうので、耳から沿わせるようにゆっくりと少しずつ中に流し込んでください。
入れ過ぎてしまった場合は慌てず、零れたクリーナーが犬にかからないように拭いてください。
4.耳の付け根(耳道)を軽く揉み込む
耳と顔の間の辺りには、音の通り道である耳道があります。
この時、流したクリーナーが零れないように手の位置をキープしつつ、優しく揉んでください。
揉む回数は大体30〜50回前後で、くちゅくちゅと音が鳴る程度の力加減で行ってください。
5.耳の外側にコットンを置く
1〜4の手順を終えると、耳の中にある汚れが一通り外に出てきます。
手の位置をキープしながら、コットンで汚れを拭き取ってください。
置くだけで十分に汚れは取れるので、擦ったり、奥の方まで入れたりしないでください。
また、5まで終わった後も、耳に息を吹きかけるなどすると、犬が頭を振って残った汚れを外に出してくれます。
そうなったら、もう一度コットンで汚れを拭き取ってください。
注意点
綿棒・ティッシュの類は使わない
綿棒は硬く、ティッシュは材質が荒いので、耳を傷つけてしまい、炎症に繋がります。
耳の中に触れる物は必ず柔らかいものにしてください。
擦らない
耳の中は非常にデリケートなので、汚れが上手く取れないからと擦ったりするのは厳禁です。
擦らなくても汚れは十分取れます。
最悪の場合、炎症を起こしてしまうので、擦るのは絶対に止めてください。
不必要に耳毛を抜かない
犬種や体質によって耳の中に沢山毛が生えている場合があります。
・通気性を阻害してる
・お手入れの際に邪魔になる
上記の2点以外の場合は、基本的にそのままにするか、邪魔な部分はカットして対応しましょう。
過度な耳掃除
体質的な問題が関わってくるので、一概には言えませんが、多くとも1週間に1度行えば十分です。
厳密な回数や頻度については、獣医師の判断を仰ってください。
「汚れがまだ残ってるかもしれないし・・・」
犬には自浄作用があるので、多少の汚れであれば問題ありません。
心配だからと言って何度もやるのは逆効果なので、チェックして汚れが気にならない程度なら耳掃除の必要はありません。
暴れて上手くできない場合
就寝前など、リラックスできる時間帯に行うなどして工夫するのが望ましいです。
それでも難しい場合は以下の点を意識してみてください。
・足場が安定する台に乗せる
・適度に声掛けをしてリラックスさせる
・お手入れ道具の匂いを嗅がせて安心感を与える
・おやつなどで誘導する
耳掃除に限らず、お手入れの際はとにかく犬がリラックスできる状態で行うのが大切です。
暴れるのに無理矢理やったり、騙し打ちのように不意を付いてやると、今後ますます耳掃除が大変になります。
それだけでなく、犬に余計なストレスを与えてしまうので、難しい時は時間をおいて挑戦するか、環境を変えて試してみましょう。
犬の耳の状態に関する3つのチェック項目
耳の色
ほんのりと淡いピンク色が健康的な耳の色です。
赤かったり、色が濁っている場合は、炎症を起こしているか、汚れが溜まっている恐れがあります。
耳垢の状態
やや黄色、もしくは白色が健康な耳垢の色です。
逆に、以下のような場合は注意が必要です。
・赤黒い
・ドロドロしてる
・量が多い
・異臭がする
これらに該当した場合は、何らかの異常を起こしている可能性が高いので、すぐに診察してもらいましょう。
かゆみを感じている場合
犬が頻繁に耳をかいていた場合には、耳に何らかの異常が起きているサインですので、先ずは慌てず耳をチェックし、異常がないか確認しましょう。
犬の耳のお手入れは習慣づけておくのが大事
お手入れよりも、毎週、少なくとも2週間に一度の耳のチェックが大事です。
デリケートな部位なので、最初は嫌がって暴れてしまうかもしれませんが、日頃のスキンシップの際に耳を触る習慣を取り入れれば、お手入れの際にも抵抗を感じなくなります。
お手入れも、慣れてくれば犬にとっては飼い主との楽しい時間になるので、手順や注意点を抑え、終わった後はしっかり褒めてあげるなどして、愛犬とのスキンシップの時間を増やしてみましょう。